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zoom RSS プリンスアイスワールド 2006 東京公演 (2)

<<   作成日時 : 2006/09/02 11:49   >>

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プリンスアイスワールド 2006 東京公演 (1) の項目でご紹介した以外のゲストスケーターについて書いていこうと思います。(田村、八木沼の2人も含みます。)

・ 浅田真央選手
プログラム曲は「ハバネラ」。さすがにPIW新横浜、DOIと前に滑って来ているので演技全体がこなれて来た感じ。観客席のある北、南、東にまんべんなく目の前まで寄って行き、目をクリクリさせながら平然と笑顔でアピールしている姿を見ていると、可愛さの中にベテラン並みの度胸の良さも垣間見えます。

つなぎのステップでも、音をうまく取りながら脚を曲げ伸ばししたり、客席に向かって指差しポーズを決めたり色々振付けに工夫してあるのですが、その場面での表情に(笑顔以外)あまり変化がないため、演技のメリハリを感じ辛いのが少しもったいない気が…。真央選手の表現力にはまだまだ伸びしろがたくさん有りそうなので、今後どの様に取り組みステップアップして行くのか注目したいと思います。

この日のジャンプはほぼ完璧。3Lz、3Lo、イーグルからの2Aと次々に決めた後、最後のおまけにもう一つ2Aを見せてくれました。中盤のコンビネーションスピンの入りでも、フライングキャメルからフライングシットにマイナーチェンジ。アドリブを演技に入れられるという事は、真央選手自身の調子は良さそう。そこから片手ビールマンスピンにポジションを変えると会場からは大きな拍手が起こりました。

今シーズンから練習拠点を海外に移し、それに伴いコーチも今まで師事して来た山田満知子氏からラファエル・アルトゥニアン氏に変更。SP、FSといった試合用のプログラムでは、その新環境で培った今までとは一味違う真央選手の魅力を是非披露して欲しいです。

・ 高橋大輔選手
演目は「ロクサーヌ」。この日は髪型がとても特徴的で前髪を綺麗に編み上げ、コーンロウのオールバックにしていました。ここ最近の高橋選手の演技を見ていると、ジャンプでミスする事がほとんどなくなり、調子の良さが伝わって来ます。今回も3F、3A、3Lzを軽々と決め、日本男子シングルのトップとしての風格を感じられるまでになりました。(前半の24、25日の公演では体調が悪かったため、ミスもあった様ですが。)後は4Tをどれだけ本番で成功させる事が出来るかが鍵になって来ますね。

スタミナ面もこの「ロクサーヌ」で終盤にリンクを往復するストレートラインステップを披露している事から心配なさそう。陸トレの成果が出て、今回もキレのあるステップは健在。体力的に余裕が生まれた分、“セクシー”な表現がより豊かになりました。身体の余分な力が抜け、滑りも滑らか。この調子をそのまま維持出来れば、かなり期待出来そうですね。

今シーズン、高橋選手の新FSは「オペラ座の怪人」。昨シーズンこの曲をプログラムに使った国内選手は、神崎範之、鳥居直史、渡辺心&木戸章之組、澤山璃奈&水谷太洋組の各選手などかなり多く、そのため高橋選手は今シーズンに入ってから劇団四季の「オペラ座の怪人」をわざわざ観に行き研究したのだそうです。今後の試合で、どれだけその研究成果を発揮して独自性を出したプログラムを披露してくれるのか楽しみです。

・ エレナ・レオーノワ&アンドレ・コワルコ組
シルバーとサーモンピンクの衣装で登場。新横浜での公演と同じプログラムですね。最初に逆さに持ち上げ、しかも片手で支えるリフトを披露すると、会場から大拍手。続けてスロー3Sを決めるとその拍手がさらに大きくなりました。さすがにこの辺はプロとして盛り上げ所を心得ていますね。更に2人が披露したのはプロレスのジャイアントスイングの様な力技。レオーノワさんが回されながら次々とポジションチェンジをしていく様は圧巻でした。

続いてデススパイラル、2人揃ってのストレートラインステップを披露した後は、片手リフトの連続。レオーノワさんが片手で支えられたままの状態で逆U字の形になったり、大きく前後に開脚したり柔軟性をアピールすると再び会場から大きな拍手が起こりました。そして終盤にはもう一度ジャイアントスイングを披露。脚を持たれブンブン振り回されているレオーノワさんの顔が、本当にリンクの氷すれすれを通過して行くのを見ていると、これぞプロの技、という気がします。

最後はレオーノワさんを肩に担ぎ上げる様にしてフィニッシュ。アクロバティックな技の連続に、演技終了後も会場からの拍手がしばらく鳴り止みませんでした。

・ 本田武史P
上が黒を基調としたシャツで縦じまの模様が入ったもの。下がスウェード地の黒いパンツ姿で登場。曲は「レイエンダ」。これは本田“選手”が’02〜’03シーズンに披露したSPですね。この時の衣装は(間違いなければ)上着がえんじ色だったと記憶しているのですが、今回は別のもの。演技構成も当時カート・ブラウニングが振付けたものから変更されていました。

冒頭で3T、3Aを続けて決めると会場からは大歓声。本田P特有の放物線を描く大きなジャンプは決まると本当に綺麗。足換えシットスピンを披露した後の3Tは2Tになってしまったのはご愛嬌といった所でしょうか。

シットスピンを見せた後のサーペンタインステップでは本田Pの滑りの滑らかさを改めて再確認。このエッジを深く使いながらも流れる様な滑りも本田P特有のものですね。会場からの手拍子も多く、本田P自身もノッて演技しているのが伝わって来ました。

終盤でフライングキャメル→足換え→フライングシットのコンビネーションスピンを見せた後のクライマックスでは、細かいステップを盛り込んだストレートラインステップを披露し、会場からは歓声も起こりました。最後は両手を頭上に掲げる様なポーズで演技終了。

現役最後のシーズンにプレッシャーを感じながら滑っていた時期より、肩の力が抜けとても伸びやかに滑っていたのが印象的。“本田武史”というブランドがまだまだ健在な事を何より嬉しく感じました。
現在は関西大のリンクでコーチ業もスタートしたという事ですが、今後もリンクの上で素晴らしい演技を披露して欲しいです。

・ 田村岳斗P
PIWの男性チーフとして紹介されて登場。プログラム曲は「宇宙戦艦ヤマト」のシリーズ。この曲は以前’03〜’04シーズンのフリーで使用していましたね。衣装は古代進艦長を模した様な上下濃紺で金の縁取りがされた軍服風。そして田村Pの首にはしっかり真っ赤なスカーフが巻き付けられていました。

スタート位置につき、かかった曲は「真っ赤なスカーフ」。なるほど、スカーフはそういう意味だったのですね。芸が細かい!このメロディーの後、曲が以前フリーで使用していたものに変わると、左右の拳を胸の前へ交互に持ってくる力強い独特の踊りを披露。敵に向かって進んでいく様子を表現したものでしょうか?(笑)。

その後に披露した3F、イーグルからの2Aは見事成功。ストレートラインステップでは、力強いエッジさばきと指先までピンと伸ばしダイナミックに踊る様が印象的でした。
曲がバラード調に変わると、首に巻いていたスカーフを外し観客席に座っていた一人の女性にうやうやしく渡す田村P。その瞬間、会場からは羨望の黄色い歓声が…。田村P、なかなか罪作りな事をします(笑)。

中盤で見せたイーグルからの3Lzは見事成功。残るサーキュラーステップの後の3Tもしっかり決め、プログラム中のジャンプ全部を成功させた事に田村P自身も嬉しそうに笑顔を見せていました。

終盤ではしっとりとした曲に合わせて綺麗なイーグルをたっぷりと披露。イン→アウト→イン→アウトに変化する様がとても綺麗。そしてアラビアンからシット→アップライトに変化するコンビネーションスピンを見せ、リンク中央に立ち止まると今までリンク全体を照らしていた照明が消え、ピンスポットのみに。すると曲がまた「真っ赤なスカーフ」に戻り、その照明の中で静かに踊って最後に右手を切なそうに差し出す田村P。まだ続きがある様な思わせぶりな終わり方で、これは「ヤマト」を使った以前のフリー演技にはないEXならではの演出ですね。

今回のプログラムは違いますが、同じ事務所に所属という事でアイスダンスをしていた宮本賢二さんにも振付けてもらっている田村P。この二人のテイストが交ざると、今後もかなり面白いものが期待出来そう。楽しみです。

・ 八木沼純子P
第一部で男女合わせて4人を伴ったEXナンバーと第二部でソロ演技を披露。ゼネラルマネージャーという役柄での登場でした。

第一部でのプログラム曲は「Silencers」。八木沼さんは白い上着に黒い帽子、それにピンクの手袋という出で立ち。他の4人は黒いスーツに黒い帽子という格好でした。
大技が殆ど入っていないステップ中心の演技構成だったのですが、途中でスパイラル(身体の前で脚上げ・バック)やイーグルからの2Aなどを見せ、最後は拳銃を撃つポーズでフィニッシュ。

第二部で披露したプログラム曲は「I Gotcha」。昨シーズン、武田奈也選手がこの曲を使ったEXを披露していましたね。その時武田選手の衣装は上下黒のパンツルックでしたが、今回八木沼さんの着ていた衣装も黒が基調で、銀のスパンコールがあしらわれていました。スカートは鳥の羽根を合わせた様なデザイン。
ジャンプでは2Sや2Tを披露し、コンビネーションスピンはキャメル→シット→アップライトのバリエーション。サーキュラーステップではバレエジャンプを見せ、最後はアップライトスピンの後、指差しポーズを決めていました。

・ 恩田美栄選手 
曲はDOIと同じ「Spanish Dance No.2」。衣装も同じでブルーのグラデーションになったものでした。違ったのは恩田選手の髪形。ポニーテールの様に後ろでまとめ、その後ろ髪をボリューム感が出る様にフワッとさせていました。髪留めにも衣装と同じ青いラメが入っていて光が当たると輝いて綺麗。DOIの時よりこちらの髪形の方が、若々しく見えていいです。

最初にエッジに乗って綺麗なS字を描く様にステップ、ターンを披露。2Aを決めると会場から拍手が起こりました。
つなぎのステップでも腕を柔らかく使ってもの悲しい曲の雰囲気を表現。元気、元気というイメージが強い恩田選手ですが、最近はこの様な落ち着いた曲をプログラムに使用する事もしばしば見られ、表現の幅がここに来てまた広がった様に思います。

昨シーズン全日本選手権で渾身の演技を披露し、それでも届かなかった五輪切符。一時は本気で引退も考え、そこから今シーズン“もう一度やってみる”という気持ちで再びリンクに戻って来ました。
今の恩田選手の演技を見ていると、全く気負いがなく自然体で滑っている感じで、それが演技に更なる魅力を与えている様に感じます。

サーペンタインステップでも両手で顔を覆う様にしながら切ない気持ちを訴えたりするのですが、観客の目の前を通り歓声があがるとそちらの方を向いて思わず頷いたり、手を差し伸べるポーズでニッコリしてしまう所は今までの元気な恩田選手ですね(笑)。残る3F、3Tのジャンプを決めた時も、こぼれんばかりの笑顔を見せていた恩田選手。このギャップがおそらく見ている方々には楽しいのでしょうね。

現役最後となる今シーズンの初戦まで後約1ヶ月。良いスタートを切って、今後も味わい深い演技を是非披露し続けていって欲しいです。

・アレクサンダー・アプトP
野辺山合宿ではコーチに専念していたアプト氏でしたが、今回はれっきとした“スケーター”として登場。曲は「サティスファクション」。衣装は上下とも黒のレザー風で白いラインが入っていて、中に白いシースルーのタンクトップを着ていました。

やはり、コーチをするだけあってステップはエッジを深く使い正確でダイナミック。終盤のストレートラインステップでは細かくて速いステップを繰り出し、途中で脚を前後に180度開脚するポーズを入れるなど見所が盛りだくさんのものを披露してくれました。

このプログラムで一番魅力的に感じたのは、つなぎの部分でのアプト氏のパフォーマンス。観客席の目の前まで行って拍手をあおったり、「サタデーナイトフィーバー」のジョン・トラボルタの様に、片手を天に向かって突き上げ腰を振って見せたりするのは、まだ序の口。曲調が変わる場面で、思わせぶりに上着を脱ぎ女性客らの前で肌を露出させたり(セクハラ?笑)、おもむろにサングラスをかけたりする仕草はまさにエンターティナー。プロとしてどうしたら観客を楽しませる事が出来るのか、本当によく知っていますね。

これだけのパフォーマンスが出来るアプト氏から野辺山で教わった選手たちが、今シーズンどの様な演技を披露してくれるのか今からとても楽しみです。

・ 荒川静香P
曲は「アべ・マリア」。衣装は新調した白を基調としたもの。袖口が少しふくらんでいてスカートが白のシースルー、胸の部分には銀のスパンコールが施されていました。その衣装に合わせる様に髪留めの部分には白いかすみ草。以前の金色の衣装より落ち着いた雰囲気をかもし出していたと思います。
演技内容はDOIの時と同じ。イナバウアーでの歓声や拍手は今回の方が少し大きかったかな?

新横浜での公演の時、このPIWの電飾を担当されている方とお話する機会があったのですが、選手らが登場して来る正面の白いセットは、実は荒川さんが五輪で取った金メダルをモチーフにして作られているそうです。その証拠に「荒川さんが『アベ・マリア』を演技する直前に金色に輝くから。」と言われたので注意して見ていると、アナウンスで荒川さんが紹介されたとたん、そのセットの電飾が光り輝き始めました。金色ではなく“黄色”に(苦笑)。
「すみません。黄色にしか見えなかったんですけれど…。」とその方に伝えると「やっぱり…。自分もそう見えるんだよね。」という返事が苦笑まじりに返って来ました。いくら金メダルをモチーフにといっても他の選手の演技にも使うセットなので、金色に塗りつぶす訳にもいかないし、電飾の色だけで金色を表現するのはかなり難しいそうです。
その前にこのセットの形だけを見て、金メダルと分かった人がどれだけいるのでしょう?
もし、今シーズンこれからPIWに行かれる方は、この辺も気にして観るのもいいのではないでしょうか。

プロになってアメリカのCOIにも出演している荒川さんですが、国内とアメリカとでは認知度が天と地ほどの差があります。それだけに荒川さん自身に求めるものもそれぞれの国で変わって来ると思うのですが、今披露している「ユー・レイズ・ミー・アップ」と「アベ・マリア」は構成内容、曲の雰囲気とも似ていて、せっかくの新しいプログラムが少しもったいない気がします。「ユー・レイズ・ミー・アップ」をアメリカ用とするなら、国内用のプログラムはもっと斬新なものに挑戦してみても良かったのでは?次回のプログラムは是非その様なものであって欲しいです。

COIに出演中、ディレクターから演技中に注意された事は「観客席の5列目位を観て滑る。アピールする時は一人の観客だけを観る。演技中は歌わない。笑」だそうで…。数年前まで演技中に笑わない「アイスドール」と呼ばれ、あまり自分から目立つ事が好きではなかった荒川さんの性格をディレクターがしっかり見抜いている事にビックリです。

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ソードフィッシュ
知的なカッコ良さが溢れている映画。 初めて映画館でこの映画を見た時はビビりました。 オープニングの数分で完全に世界に引き込まれました。オープニングのシーン、鳥肌立ちますよ。 ...続きを見る
Movie House
2006/09/09 16:23

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内 容 ニックネーム/日時
ぷいぷい見たよ澤山 璃奈チャン。スケートに人生にがんばれ!
BBジュン
2006/10/30 19:03

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