記憶箱 〜大切な瞬間をいつまでも留め置くために〜

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zoom RSS 野辺山サマーフェスティバルオンアイス2006 (4)

<<   作成日時 : 2006/08/08 16:27   >>

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●第二部の続き
・ 中庭健介選手
曲はDOIと同じ「海猿」。衣装もウェットスーツを模したものでした。
やはりプログラム使用曲のストーリーに自分の感情を込め、表現するのがうまいです。男子の現役最年長選手という事もありベテランの味が演技の随所に出ていて、観客の心に訴える色々な引き出しを中庭選手は持っていますね。
今回の演技では、切ない表現が特に印象的。両膝をリンクにつき必死で何かをつかもうと手を伸ばすシーンは、中庭選手の“役者魂”を感じます(笑)。プログラム序盤のプロローグではイーグル(アウト→イン)などを使いゆったりと見せ、中盤にさしかかりストーリー展開の速い場面になると、サーキュラーステップを持って来て自然と観客に手拍子をさせてしまう部分などもさすがですね。
ジャンプは最初、3Aに挑戦したのですが惜しくもステップアウト。でもその後の3T、3Sはしっかり決めていました。
コンビネーションスピンはキャメルから足換えシットへのポジション変化を披露し、最後はフライングシットスピン。
演技後は、会場から大きな拍手が起こっていました。
中庭選手の今シーズンのフリーは、村主章枝選手と同じアレクサンドル・ズーリン氏の手によるもの。どの様な仕上がりになるのか、演技の披露される日が待ち遠しいです。

・ 太田由希奈選手
鮮やかなブルーの衣装で登場。ワンショルダー(右肩)で右側だけ袖のある凝ったデザインになっていました。曲はサラ・ブライトマンの「Anytime Anywhere」。これは「アダージョ」のボーカル版ですね。
リンク中央で長い腕を頭と腰に巻き付ける様なポーズから演技スタート。強い目線を決めながらの踊りでもキツイ印象にならないのは、やはり太田選手のしなやかな上半身の動きが効いているからでしょうね。氷の上でクラシックバレエを思わせる演技を体現出来るのは、国内で太田選手が随一。音感もとても良く(小さい頃はピアノを習っていたそうですね。)曲のメロディーとピッタリ合った演技は、観ていてとても心地いいです。
演技内容は、最初にスパイラル(身体の前でキャッチフット・バック)を見せた後、フライングキャメルスピン(チェンジエッジ)を披露。ジャンプは3Sが2Sになってしまいましたが、練習では1Sになる事も多かったのでよく頑張ったと思います。続けて跳んだ3Tはクリーンに決めて笑顔。会場からも拍手が起きました。
つなぎの部分で脚を蹴り上げるシーンもあくまで柔らかく、ストレートラインステップでは緩急をつけたエッジさばきで曲を表現。キャメル(チェンジエッジ後、身体を上にひねる)→ドーナツのスピンを見せた後は、太田選手の“看板”イナバウアー。リンクのロングサイドいっぱいまで使い、たっぷりと披露してくれました。観客もこれには大歓声。一気に反るのではなく、徐々に後ろへ倒れていき絶好のポジションを長く維持しながらの滑りは、何度観ても魅了されます。
終盤のスパイラル(ノーマル・フォア)では思わず笑顔もこぼれ、最後は太田選手のもう一つの“得意技”レイバックスピン。指先にまで神経を行き届かせ長い腕をクロスさせながら徐々にポジションを変えていく様は、まるで万華鏡を覗いている様に美しく、本当にいつまでも観ていたい気分にさせられます。
このまま演技終了かと思ったのですが、最後の最後にDOIの「白鳥の湖」でも披露した脚を前後に開脚するバレエスプリットを披露。午前中の曲がけ練習では、スタート時の頭と腰に腕を巻き付ける様なポーズで演技を終えていたので、本番でのこの終わり方にはちょっとビックリさせられました。色々とやってくれますね、太田選手(笑)。このバレエスプリットもDOIの時は上半身を前に倒す様にしていたのですが、今回はグッと上半身を後ろに反らす別バージョン。
観客を楽しませるために細部までこだわり、その上で自分自身も楽しんでいるのがとても伝わって来る太田選手のEX演技でした。

・ 織田信成選手
第一部のSPの時に自ら伝えた通り、曲は「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」。登場の際に観客から声援を受け笑顔を見せていました。お尻を振るなどのコメディータッチな振り付けの後に跳んだのは2A。練習で3Aの成功確立があまり良くなかったので、本番では回転を抑えて来た様です。続いて跳んだ3Lz+3Tは、後ろの3Tで着地に失敗し転倒。ここも午前中の練習の時から苦労していて、どうもジャンプの調子があまり良くない様でした。
フライングシットスピンから足換えシットスピンへの連続技は見応えがあるのですが、どちらもシットスピンのポジション変化が(身体を上にひねる→フリーレッグを軸足の膝上)なので、どちらかを別のポジションに変えた方がバリエーション的にはいいかもしれません。続けて見せたサーキュラーステップでは片足を蹴り上げるステップなども入れ、右足一本でのステップから入る3Fは見事成功。織田選手もここでやっとホッとした様な表情を見せていました。最後にキャメルから入るコンビネーションスピンを見せ、例の“指差しポーズ”でフィニッシュ。
演技後はやはりジャンプミスが悔しかったのか、少し残念そうな表情も見せていました。

・ 安藤美姫選手
曲は「I believe」(英語バージョン)。衣装もDOIと同じ、白を基調としてスカートと首まわりが淡い黒のグラデーションになったものでの登場でした。
最初はリンクに片膝をつくポーズ。そこからクルリと回って優雅に踊りだす様は、本当に安藤選手がこの曲に対し感情移入しながら滑っているのが伝わって来ます。3S+2Tのコンビネーションジャンプを難なく決めた後は、フライングキャメルスピン(チェンジエッジ後、身体を上にひねる)を披露。
つなぎの部分でもリンクに大きな弧を描きながら滑るピボットターンなどを見せ、うまく曲を表現する安藤選手。観客席の近くでのステップでは笑顔がこぼれました。
そしてこのプログラムで一番の見せ場、ストレートラインステップ。入りは良かったのですが、後半にさしかかった所でわずかにバランスを崩してしまい、今回の演技ではDOIの時に披露したほどのキレは残念ながら感じられませんでした。
(演技後のインタビューでは、実はこの日の体調が良くなくて、野辺山は標高が高い事もあり後半は結構キツかったと答えていた安藤選手。そんなコンディションの中で、この日2つ目のプログラム。体調の影響を最小限にとどめ、笑顔も見せながらこれだけの演技を披露する事はかなりスゴイと感じました。)
2Aを決めた後はスパイラル。ノーマル(右足フォアインからアウトへチェンジエッジ)→身体の前で脚上げ(バック)→頭の後ろでキャッチフットのバリエーションを見せてくれました。
最後はI字などを含めたコンビネーションスピンを披露した後、膝をリンクにつき右手を差し上げるポーズを決める安藤選手。演技後は観客からの声援に手を振って応えていました。

・ 高橋大輔選手
高橋選手もDOIと同じ黒と赤の衣装で、曲は「ロクサーヌ」。
冒頭から両腕を切れ味よく動かしながら目線を決めて踊る高橋選手。「セクシー」という言葉と演技による表現が、今までより更にマッチする様になって来ました。
最初に3Fを決め、続けて3Aを見事成功させると会場からは大歓声。フライングシットスピンを見せた後、その歓声に背中を押されるように冒頭で披露したものより更に濃厚で激しい踊りを披露。一点を見つめたまま上半身をくねらし、その身体をなぞるように両腕を動かす高橋選手に対し、場内からは黄色い歓声が…。それを満足そうにフッと笑って応える余裕も見せるなど、高橋選手自身がとてもこのプログラムを楽しんで滑っているのが伝わって来ました。
左右の脚を交互に使いながら、大きくて速いエッジさばきのサーキュラーステップを披露すると、バタフライをひとつ跳びそのまま片膝をついてリンクにしゃがみこむ高橋選手。プログラム内容でいうと、ここは“嵐の前の静けさ”といった所でしょうか。
立ち上がって次に見せてくれたのはストレートラインステップ。ダイナミックなターン、バタフライなどを随所に織り交ぜながらあっという間にリンクを往復する様は、本当に高橋選手の“看板”と言うのにふさわしく、再び会場は大歓声に包まれました。最後はコンビネーションスピン。
ほぼ完璧と言ってもいい出来に、会場ではスタンディング・オベーションをして声援を送る人も。それにかなり疲れた表情を見せながらも笑顔で応えていた高橋選手でした。

・ 村主章枝選手
リンクサイドで待機する村主選手を見ると、「ナルニア国物語」試写会&アイスショーの紹介記事で見覚えがある淡いブルーグレーの衣装に身を包んでいました。午前中の曲がけ練習を見ても、まだほんの少しだけ「違うのでは?」という思いがあったのですが、これで間違いなく「ナルニア国物語」のEX演技だと確信。場内アナウンスでも、プログラム曲は「ナルニア国物語」としっかり紹介されていました。

リンク中央のスタート位置につく村主選手。その右肩から左腰にかけて薄い緑のストールが巻き付けられていました。
荘厳に始まる曲に合わせてゆっくりターンし、目線を効かせながら静かに滑り出す様は、すでに「氷の世界の白い魔女」ですね。バタフライを跳び、天に向かって両手を差し出し片足を上げるポーズを決めると、たすきがけにしていたストールをほどき、両手でそれを広げながら踊り出す村主選手。頭からストールをかぶったり身体にまとったりする仕草の一つ一つが、村主選手の頭の中ではそれぞれ映画の1シーンと重なり合ってくるのでしょうね。片手を真っすぐ上に伸ばしストールを全身にかぶったままで披露したレイバックスピン、そしてストールをなびかせながらのイナバウアーではまるでリンクに冷たい風が吹き抜けていく様で、場内からも大きな拍手が起こっていました。

イナバウアーでストールを手放した後に跳んだ3Sは、惜しくもオーバーターンになってしまいましたが、曲調が激しくなると飛びはねる様なキレのある踊りを披露。映画のストーリーに照らし合わせると、ここからが白い魔女がライオンのアスランと戦うシーンでしょうか。観客の手拍子に乗って、村主選手の滑りもどんどんスピードを増して行く様でした。
3Lzは回転が僅かに足りず両足着氷。キャメル(チェンジエッジ)→シット(身体を上にひねる)のスピンを見せた後のストレートラインステップでは、勢いよく脚を蹴り上げる振り付けなども入れながら素早いエッジさばきを披露してくれました。

終盤ではノーマル(右足のフォアイン→アウトへチェンジエッジ)のスパイラルを見せた後、フライングシットから得意の高速アップライトスピン。場内が再び沸く中、ストールをもう一度手にする村主選手。そして今度は片膝をリンクにつき両手でそのストールを頭上に掲げる様にしながらスケーティング。すると村主選手の全身をストールが包み込み、そのかもし出す雰囲気でとても幻想的に見えました。最後は両膝をリンクにつき、そのまま全身を後ろに反らしてフィニッシュ。ストールが全身を覆っている様が映画での「白い魔女」の行く末を暗示している様で、もうひとつのEX「カルメン」と同様に最後までとても趣向を凝らした演技に感じました。

演技を終えると、ストールを身にまといながら丁寧に客席に向かって挨拶をする村主選手。本当にこの挨拶の時まで気を抜かず、物語の主人公(今回は白い魔女)に成り切っている様子からは、村主選手のプログラムに対する並々ならぬ愛着が伝わって来ますね。
挨拶の後には、このショーで初めて客席からアンコールが起こり、それに笑顔で応えながら再びリンク中央へ向かう村主選手。披露してくれたのは、フライングキャメルスピン(チェンジエッジ)→高速アップライトスピンでした。

今回は試写会&アイスショーの時に披露した3部構成の演技のうち、1部と3部をつなげた内容だった様ですね。そしてストールを広げて演技に使用する場面が前回のショーにはなく、今回が初めてだったみたいで…。このオリジナルな演技に対するこだわりが、いかにも村主選手らしいなと感じました。

前日、そして当日午前中の練習で見られた靴の不具合が演技に影響せず、無事滑り終えた事にホッとしていたのですが、実は靴の調子がよければ新しいSPをここで披露する予定だったそうです。それを知った時は残念に思いましたが、逆にそれほど靴にシビアなステップがSPに盛り込まれているのかもしれないと考えると、どんなプログラムに仕上がっているのか楽しみになって来ました。曲も“冒険したもの”だそうなので、この演技の披露される日が本当に待ち遠しいです。

・ ナルニア国物語関連
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060725/buena.htm
http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/graph/20060725/index.html

○ グランド・フィナーレ
リンクサイドにはオープニング同様、出演者が全員集合。その中で陣頭指揮をとっていたのは、やはりこのフィナーレの振付けをした宮本さん。「ハイ、みんな元気に頑張って!」と声をかけながら、選手達に最後の気合を入れていました。

女子シングルの選手たちは(演技を終えたばかりの村主選手を除いて)カジュアルな服に着替えていたのですが、皆デニムパンツで合わせていたのが印象的。上着は安藤選手がレッドとグリーンのチェックシャツ、太田選手がグレーのギンガムチェックシャツ、澤田選手がグレーのボーダーTシャツ、武田選手がブルーのTシャツ、水津選手がイエローのTシャツといった格好でした。
よくよく見ると男子の中にも、衣装を着替えている選手が一人。そのお洒落な選手の名は…柴田選手でした(笑)。オープニングでも着ていた丈の短い赤シャツに黒のパンツ姿だったのですが、柴田選手の頭の中に群舞では必ずこの衣装という“鉄の法則”でもあったのでしょうか(笑)。衣装に対する細かいこだわりを感じました。

フィナーレで使われていた曲は「Down Beat Stomp」(東京スカパラダイスオーケストラ)。このノリノリの曲に乗って選手たちは一斉にリンク内へ。
神宮外苑シンクロ、東京女子体育大シンクロ、男子シングル、女子シングルのグループに分かれて、時おりスピンなどを入れながら皆楽しそうにステップを踏んでいたのですが、女子選手を含む全員が揃って両手を上げたままガニ股歩きをする様な踊りを披露した時には、場内から笑いも起きていました。

ここからシンクロのフォーメーションを色々見せてくれたのですが、最初の隊形は「風車」。
途中までうまくいっていたのですが、大外で回っていた無良選手や武田選手あたりがそのスピードについていけず、列がちぎれてしまうシーンも。
次に選手たちは、リンク中央に3重の輪を作る様に隊形を変化。
内側から神宮外苑シンクロ、東京女子体育大シンクロ、男女シングルという並びだったのですが、一番外側のシングル選手たちは、4回連続でバレエジャンプをそれぞれ披露し場内をおおいに沸かせていました。
その後は3重の輪を維持したまま、全員がリンク中央で密集する様に集まり、内側を向いた後一斉に両手を上げながら振り向き「フォ〜!!」というかけ声。続いて指を口に当てて「シィ〜ッ!!」というポーズも見せてくれました。

輪の隊形を解き全員がリンクいっぱいに広がると、今度は一斉にスピンを披露。選手それぞれの得意技を見せていたのですが、村主選手は高速アップライト、安藤選手はI字スピンでした。
最後は万歳をする様に両手を上げるポーズを全員で決め、会場からは大歓声。選手達もその歓声を聞き、とても嬉しそうでした。

フィナーレ後は、恒例の選手全員での場内一周。シングルの選手たちはファンの人たちから握手攻めに遭い、その後もリンクに残ってくれました。
ファンとの握手が一段落すると、シングルの選手たちはリンク中央で一列に並び、場内の観客たちに向かって挨拶。この時、ファンとの交流に時間をかけていた村主選手が危うくその挨拶に遅れそうになってしまう場面も。何とか間に合い、笑顔で観客に手を振っていました。

リンクサイドでは振り付け担当の宮本さんが自ら拍手をして、戻って来た選手一人一人をねぎらっていたのが印象的。
選手同士でもそれぞれ拍手をして、今回のショーの成功を喜び合っていました。

今年の野辺山サマーフェスは、日本スケート連盟の不正支出に端を発する問題からシニア合宿が中止になるなど、開催が決定するまで色々ありました。来年以降、このアイスショーがどうなっていくのかはまだ分かりませんが、ここまでフィギュアスケートを盛り上げるため尽力して来た地元の人たちにとっても良い方向へ事態が進んでいく事を願ってやみません。

・ 野辺山サマーフェスの写真(毎日新聞より)
http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/graph/20060731/

アイスショー翌日のユニバーシアードに向けての強化合宿には安藤選手や太田選手も参加。これは上記の記事でも言及されているので詳しく書きませんが、安藤選手は今シーズンの新しいSPとFPの曲をかけて練習。
SPは「シェヘラザード」(R・コルサコフ)、FPは「ヴァイオリン協奏曲」(メンデルスゾーン)でした。
「シェヘラザード」は2002年のソルトレイクシティー五輪でミシェル・クワン選手がFPに使った曲として有名ですね。そしてこの曲は、今回野辺山のショーにも出演した水津瑠美選手も昨シーズンのFPに使用していました。
どちらの曲も安藤選手の明るくて天真爛漫な素のイメージとは違う曲ですが、EXの「I believe」の様に感情移入して滑る事が出来れば、いいプログラムに仕上がると思います。
「I believe」といえば、この曲を歌っている絢香さんはDOIで安藤選手の演技を生で観たそうです。自分の曲で演技してくれている事に思わず涙が出そうになったとか…。
ただ、夏用の薄着で行ってしまったため、観戦中に凍えそうになり大変だったという事でした(苦笑)。

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